本話。

2007年12月19日
月の呪いで死にかけのため他に出来ることもなく、ひたすら読書です。今は「東京大学応援部物語」を読んでおります。最相葉月氏のノンフィクションですね。資料目的(……)で手を出そうとして、裏表紙をひっくり返して概要で普通に興味を持ったという流れで読み始めたのですが、非常に面白いです。連戦連敗の野球部を応援し続けた東大の応援団を追いかけた話なのですが、九回で0対19なんて絶望的な点差があるにもかかわらず勝利を諦めない応援をしている(ように見える)彼らの矛盾や葛藤を初めとして、観客どころか時には選手達にも顧みられない中で常に変わらない応援を続けるということへの団員達の本音も具に描かれています。でも自分にすら欺瞞に思える時もあるような活動を経て、最後には他では得られない絆と感動を手に入れるひとたちの話でもありました。
まあノンフィクション故に創作しかも二次以降に反映出来る資料になったかというと正直否ではありますが(リアルを混ぜれば必ずリアルに近づくってものでもないですし、特に二次以降は現実を混ぜ込んで良いラインとそうじゃない範囲っていう温度がそれぞれにあると私は思う訳でして)、別の観点ですっごい参考になりました。読みやすいしお薦めです。

で同時進行でジェネラルルージュとST最新作の桃太郎を読んでおります。STはまださわりですが、いやホントこのシリーズ連ドラか映画にしたら絶対当たると思うんだけどな……と折しも先日の理系助教授ドラマの最終回に(良い意味で)と実写の某高校生探偵が子供になっちゃう二時間ドラマに(悪い意味で)悶絶したこともあり、その辺より強く感じたといいます。Gは一話目から最終回まで徹底して一貫していたところが素晴らしかったけど、後者は逆にアニメかドラマかはっきりしろと言いたかったと申しますか……子供は子役に喋らせればいいんじゃないかっつうか……。拭い切れぬ違和感にじたばたしながらも最後まで観てしまいましたが。話逸れましたがSTはどのシリーズから読み始めてもすんなり入れるところが良いので、キャラの立ち方といいすごくドラマ向きだと思う訳で二時間でもいいからいつか実現しないかなあと願う次第。問題は翠さんと青山君に半端な俳優は当てられないというところであります。露出が多くても下品にならない美女はともかく、老若男女問わず虜に出来る絶世の美男なんて誰が演じられるというの。

田口&白鳥シリーズ。ナイチンゲールから螺鈿を飛ばしてジェネラルルージュと読んでいます。科学的に証明が出来る(可能性がある)と言っても、ナイチンゲールは前作に比べてややファンタジーだったせいかいまいちピンと来ませんでした。またアレだこの展開なら瑞人少年がせめて高校生だったら……!と思わずにおれません。あと白鳥技官が前作ほど傍若無人じゃなかったせいかも知れない(ソレだ)。ですが話としては独立してるものの、ナイチンゲールはジェネラルと対になる時間軸の話なのでやはり先に読んでおいた方が良さそうです。リンクする瞬間が面白い。で、ジェネラルですが、あの作者はいい男(40代以上)を書くのが何故こんなべらぼうに巧いのか……。田口・速水・島津トリオが素敵すぎです。話にも引き込まれますよ。藤原さんがオットコマエですよ。あと私螺鈿を飛ばして来てるので例の彼女とは今回初めて会うのですが、いい意味で予想を裏切られました。その路線は考えてなかった。
しかし田口先生が栄光〜のラストシーンを思い出す件にはくらくらしそうでした。凱旋ではどんなことやってくれるのか今からものっそい楽しみです。腐ですまん。

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